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Classic Farm

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無肥料栽培について


無肥料栽培は、肥料を投入せずに、土が本来持っている力――自然力――を発揮させる栽培法です。
本来、あらゆる作物は大地にしっかり根を伸ばし、自然界から自然力を吸収して育ちます。ところが、肥料を施用すると、作物は根の回りに施された肥料分を吸収することになり、土中の自然力を求めて根を伸ばす必要がなくなり、根を伸ばす力が退化し、本来の作物の能力が低下してしまいます。
その様な状況で慣行農法から自然農法へ転換すると、作物の自然力を吸収する機能が回復するまでの期間中は極端に生長が悪くなります。それは人間でいえば中毒患者の禁断症状のような状態といえるでしょう。
その際大切なことは一切の肥料を与えず、作物が本来持っている自然力吸収機能回復を待つのが一番賢明な策といえます。
自然界の野草に人為肥料が必要ないように、作物に人為的に肥料を与える必要はないのです。
しかし、自然農法に切り替えて作物の生長不良を見ると、一般農民は肥料を施さないからと間違った認識をしてしまいます。
確かに、肥料を施せば一時的に収量が上がりますが、次第に作物は肥料中毒から不健全になり常に病虫害発生が気になるようになり、大量の農薬を使用せざるを得なくなってしまいます。
逆に土と種から肥毒(肥料の影響により、作物が自然力を吸収して生育する能力が損なわれている状態)が減少していくと、土は自然力を発揮するように根の伸び方が活発になり、病虫害と風害に強く自然に順応した健全な作物に生長します。何よりも美味な作物ができ、食べることの喜びを堪能する事が出来るでしょう。
一方、自然農法では、枯れ草、落ち葉だけから成る堆肥を「自然堆肥」と呼んでおり、土に自然力が十分に発揮されるまでは過渡期の自然農法としてその使用を許容しています。
枯れ草、落ち葉等は自然界の循環の中で、自然に田畑に供給されることのあるものです。しかし、自然堆肥は肥料分として使用するのではなく、土を固めないため、温めるため、土の乾燥を防ぐために使用します。
なお、土が作物を育てるのに十分に自然力を発揮していると農業者が判断できる場合には、自然堆肥を使用する必要はありません。土だけで栽培していくことが理想的な自然農法のあり方です。
                                                     (秀明自然農法より抜粋)

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by classicfarm | 2010-02-17 19:46 | 農業
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